読書記録4:広瀬信輔『アドテクノロジーの教科書 デジタルマーケティング実践指南』(翔泳社出版、2016年)
広瀬信輔『アドテクノロジーの教科書 デジタルマーケティング実践指南』(翔泳社出版、2016年)を読了しました。この本を読んだ理由としては、ネイティブアドに関して非常に興味があったので、まずは基礎知識を固めてから追っていきたいという思いからです。
いきなり本題に入ってしまいますが、インフィード広告とネイティブアドの違いって最初は全く曖昧でわかりませんでした。しかしこれらが大きく異なっていることはこの本を読んでから明確に理解できるようになりました。
▶︎インフィード広告
コンテンツとコンテンツの間に表示される体裁の広告のこと。
→具体的な広告のフォーマットを表す。
▶︎ネイティブアド
広告掲載面に広告を自然に溶け込ませて、まるでコンテンツの一部であるかのように見せることを目的とした広告のこと。
→具体的な広告のフォーマットを表していない。
上記からもわかるように、インフィード広告とネイティブアドは言葉自体の階層が違います。 インフィード広告はネイティブアドの一種であると捉えることも可能ですが、インフィード広告の全てがネイティブアドと言えるわけではないのです。
ここまでの流れから考えてもネイティブアドはすごく魅力的に思える要素が沢山あり、実際に見る機会も多いです。しかし同時に背負わなければならないのがリスク面です。
▷ネイティブアドのもつ「広告を自然に溶け込ませる」という特徴から生まれるリスク
→コンテンツ目的のユーザー目線で考えると、広告リンク先の情報が「売り込み色が強すぎる」や「コンテンツとの関連性が低い」ページだとその広告に対しての嫌悪感だけでなく、しまいにはメディア自体への不信感にも繋がってしまう恐れがある。
ネイティブアドはユーザーに見てもらいやすい反面、ユーザーに対する配慮が充分でないと”ユーザー行動の邪魔をする広告”として認識されてしまうかもしれないのです。 ここで大切なのは、広告をコンテンツとしてユーザーがクリックした際に読んでもらえるだけの質が備わっているかになってくるとこの本では述べられていました。確かに、自身でもコンテンツだと思い込んで広告を踏むことがありますが、その際にどう感じるかは読みたくなる広告であるかどうかだと思います。
価値があるかないかに関しての判断は、ユーザーがページを閉じてしまったり、サイト内の他のページに行くことなく途中で帰ってしまったり(これが離脱率・直帰率に繋がるわけですね)を圧倒的なスピードで行うため、広告とかその辺に関しての質もメディア自体の質を間接的に左右することになってしまうってことですね。
広瀬信輔『アドテクノロジーの教科書 デジタルマーケティング実践指南』(翔泳社出版、2016年)を読了してみて、ネイティブアドに関する基本的側面の理解促進に繋がり非常に面白かったです。単に面白かったと言うと少し味気ない気もしますが、もちろんこの本にはネイティブアドのことだけでなく、種々の広告に関する情報やユーザー分析やニーズ分析の部分まで触れているので興味の幅がさらに広がった気がします。