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”web関連の記録”

読書記録1:宗像 淳、亀山 將『いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本 人気講師が教える宣伝せずに売れる仕組み作り』(インプレス出版、2015年)

宗像 淳、亀山 將『いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本 人気講師が教える宣伝せずに売れる仕組み作り』(インプレス出版、2015年)を読了しました。1冊目にこの本を選んだ理由としては、マーケティングに際してコンテンツマーケティングに興味があったことや実際に某ブログメディアの運用でSEO対策などに打ち込んでいたことなどが挙げられます。

まず、この本ではコンテンツマーケティングとはそもそもなんの為に行うのか、どうしてこの方法が有益だと考えられるのかが丁寧に述べられています。ネットマーケティングの主役はSEM/SEOであると考えられていますが、成果をみる指標であるCPCを下げることへの限界が見えつつあることなども含めてCPAに価値を置くようになってきました。しかし、傾向もすでに変化してきており、従来までのように”安価に抑えてさらに効率よく新規ユーザーを獲得する”という考え方よりもLTVの向上にフォーカスを置くようになったのがコンテンツマーケティングが有益な方法と考えられる要因の一つであることが、この本からより深く理解できました。

まだニーズが顕在化していない潜在的なユーザーに対してのコンテンツを充実させ、そのサービスの存在を認知してもらうことが第一にすべきことであり、段階を踏んで最終的には課金へと誘導していくのが特徴だと説明されていました。ここからも予想はつくと思いますが、マーケティングや営業の世界に大きな変化が起きていて、マス広告・ネット広告・セールスなどの「売り込むこと」に重点が置かれた宣伝手法では、ユーザーが引き気味になってしまうことがわかります。これは、ユーザーが知りたいと思ったらすぐに詳細情報を検索できるという現代ではあたりまえの現象に左右されていると言えるのかもしれません。

コンテンツマーケティングのポイントとして、この本の中に挙げられていた特に重大なものとしては、

・価値あるコンテンツを作る

・顧客を育てる

・ファン化する

上記3点でした。この3点をよく読み込んでみると、「ユーザーにとってハードルが低く、容易に入手できるものがあるかどうか」というサービスやあるモノ(商品)に対する入り口をなるべく高く設定しすぎないことと、次の段階に進んでもらうための信頼のおける、且つ充実したユーザー自身が本当に欲しい情報があるかどうかがキーになってくることがわかってきます。ユーザーは自ら欲しい情報を簡単に収集できるネット環境が整備された状況下において、主体的に意思決定を行うことができます。例えば新商品や新サービスの情報は、テレビや実際の店頭からよりもネット検索が圧倒的に多いのはすぐに受け入れられる事実ですよね。

また、気になったのがコンテンツの多言語展開に関する記述でした。コンテンツの多言語展開が安価に素早く対応できてしまうのは、急速に発展したネット環境がもたらした産物とも言えるのではないでしょうか。これによってグローバルをターゲットにでき、費用対効果も期待できるのでは?と希望を感じてしまいました。でもそれにはもちろん質的な問題もあるかと思いますが、方法によってはものすごい効果を生み出しそうです。

CMSの充実化に伴い、簡単にブログメディア等を立ち上げることができるようになってきて、そこで立ち上げたブログメディアはどう運用していけばいいのかが課題になってくると思います。そんな時には、文中に登場していたエバーグリーンコンテンツトレンド型コンテンツを上手く組み合わせながら運用するコツのようなものがこの本には記載されていて、非常に面白かったです。

宗像 淳、亀山 將『いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本 人気講師が教える宣伝せずに売れる仕組み作り』(インプレス出版、2015年)を読了してみて、以前も使用していたワードプレスを使用したブログメディアの運用について更に興味が湧いたので、その辺についても今後学んでいこうと思っています。